オメプラールは、国内初のプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。

PPI(プロトンポンプ阻害薬)が開発される以前では、
強力に胃酸分泌を抑制する薬としてH2ブロッカーと呼ばれる
種類の薬が主に使用されていました。

H2ブロッカーとしては、ファモチジン(ガスター)などが代表的です。

H2ブロッカーはヒスタミンが胃の壁細胞に作用する過程を阻害します。
これによって、胃酸分泌が抑制されます。


スポンサードリンク


しかし、胃酸分泌にはヒスタミンの他にもアセチルコリンやガストリンなども関与しています。
そのため、H2ブロッカーではヒスタミン以外のシグナルによる胃酸分泌までは抑制できません。

そこで、これら全てのシグナルからの胃酸分泌を抑制する薬として
開発された医薬品がPPI(プロトンポンプ阻害薬)です。

オメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)は、
1日1回の投与で24時間にわたって胃酸分泌を抑制することができます。

臨床試験ではオメプラゾール20mgの投与によって、
基礎胃酸分泌を93~94%抑制したというデータがあります。

夜間8時間の胃酸分泌は73%抑制したことも分かっています。

強力に胃酸の分泌をおさえ、難治性の潰瘍にも優れた効果を発揮することから、
胃潰瘍や逆流性食道炎の治療に第一選択されることが多くなりました。

国内外で広く使われ、使用実績が豊富です。

胃潰瘍など発売当初の適応症に加え、胃潰瘍の原因菌“ヘリコバクター・ピロリ”の
除菌補助、非びらん性胃食道逆流症の治療に用いることが可能です。

ネキシウムとオメプラゾールを比較

ネキシウムはオメプラゾールの改良型です。

オメプラゾールはラセミ体でS体とR体が存在しますが、
その中で胃酸分泌抑制作用の強いS体のみを取り出したものが
ネキシウムの有効成分なのです。

つまり無駄を無くした改良版なのです。

ネキシウムの主成分「エソメプラゾール」は国内で承認された4成分目の
最新プロトンポンプ阻害薬で、それまで販売されていた「オメプラゾール」
に良く似ているが、病状を改善する効果や安定性が大きく改良されました。

「オメプラゾール」は効果に個人差がありましたが、「ネキシウム」の
効き目には個人差もなく、誰にでも有効な安定感があります。


スポンサードリンク


オメプラールと他のPPI薬の強さ比較

PPIの強さの比較は以下になります。

タケキャブ20>タケキャブ10>ネキシウム=パリエット10>パリエット5>オメプラール20=タケプロン30>オメプラール10=タケプロン15

現在のPPI最強の薬は、最新薬のタケキャブという事になります。
タケキャブは、即効性があり、その作用は持続して、誰にでも効きやすい薬です。

現状は、タケキャブ、ネキシウム、パリエットの3つがPPIの代表として使われています。

オメプラール20は、この3つの薬よりも劣るので、
効き目としては弱い立ち位置となります。

・オメプラール 1991年発売
・タケプロン  1992年発売
・パリエット  1997年発売
・ネキシウム  2011年発売
・タケキャブ  2014年発売

現在では、新薬のタケキャブとネキシウムが主流になっています。

オメプラール(オメプラゾール)は改良版のネキシウムが
新しく発売されたことにより、処方される場面が少なくなりました。

効果・副作用の両面から考えてもネキシウムを処方した方がメリットが大きいです。

オメプラールの長期服用の注意

オメプラールで強力に胃酸の分泌が抑えてしまうと、
消化酵素の活性も抑えられてしまいます。

つまり、たんぱく質源である肉の消化不良を起こします。

胃酸は、ミネラルの吸収促進をしますので、
それらが思うように吸収できないと鉄、Ca、Mg、亜鉛などの不足など弊害が出ます。

鉄が吸収できないと:貧血
Caが吸収できないと:イライラ
Mgが吸収できないと:動悸
亜鉛が吸収できないと:疲労

ほかにも胃酸には殺菌効果があります。
その殺菌効果が薄れると感染性疾患にかかりやすくなり、
腸内の細菌バランスが崩れて免疫力が低下します。

胃酸を抑えると、同時に胃粘液の分泌も減り、胃粘膜も萎縮します。

胃を胃酸から守ってくれる粘液が減るため、
炎症を起こしやすくなり、雑菌やピロリ菌などの温床となり、
それら炎症によって粘膜が萎縮していきます。

結果、萎縮性胃炎(胃の老化、慢性胃炎)になります。

萎縮性胃炎は、後々、ポリープや高分化型胃がんになる可能性が高くなります。

オメプラールの副作用

オメプラールの副作用として多いのが下痢や便秘です。

これはPPI薬を飲んでいる以上は仕方ないといえます。

他のネキシウム、バリエット、タケキャブなどのPPI薬を飲んでも
下痢や便秘の副作用は出ます。

薬を止めれば、下痢や便秘は治まりますので胃酸が出ている間は仕方ないです。